カエデ もみじについて  1999年


 カエデとモミジの違いについて、よく質問されますが、職業の立場によって違いがあること知ってもらいたい。盆栽の世界ではイロハモミジのことをもみじと言い、トウカエデのことをカエデと言います。展示会の時に、細かく名前を付けては審査などのときに困るので、統一されたと聞きます。植木屋さんの場合はイロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジをモミジと呼ばれ、他のものはカエデと呼ばれています。学術的学名からの和名は、すべてカエデであり、中にモミジと付くものは3種(イロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジ)ありますがカエデの仲間なのです。

 日本では、カエデ、モミジと呼んで通じますが、昔から地方で呼ばれていた、地方名、職種により呼び方が随分違うことがわかりました。
 イタヤモミジ、イロハカエデ、イロハモミジ、カイゴ、カイジ、カイセモミジ、カイデ、カエデ、
 カエデノキ、キャジノキ、クサモミジ、ケキモミジ、ゲチ、コハモミジ、コロリカエデ、
 タカオカエデ、タカオモミジ、ハナ、ハナイタヤ、ハナノキ、モミジ、モメンジ、ヤマモミジ

ただし、今の現在では、これらが1種類のカエデを指していっているとは思えません。分類が進んで名前も区別される時代になってきました。長い間の慣わしで使われている職業もありますので参考までに書いてみました。
 
 世界各国では何と呼んでいるものか一寸興味をもちましたので、わかった分だけ書いてみました。他の国でご存知の方がおられましたら教え

Acerの発音

各国の呼び名(読み)

日本

アーケル、アケル

槭樹、楓(カエデ)、紅葉、椛(モミジ)

中国
 

槭(シュー)、楓(フォン)

アメリカ

エーサー

Maple(メープル)

イタリヤ

アチェル

Acero(アチェロ)

スペイン

アルセ

Arce(アルセ)

ドイツ

アーツェル

Ahorn(アーホルン)

フランス

アセル、アセール

Erable(エラブル)

ラテン語

アケル

Acer(アケル)

ロシア語
 

Klyon(クリョン)


 てくださいカエデの仲間(Acer カエデ属)の共通した条件は、葉の形ではなく、
     @ 枝に対して葉の葉柄が左右対称(対生)に出ていること
     A 種子は果柄に対し左右に種子がつき、羽根(翼果)がつくこと
なのですが、種類によっては一時期狂うこともあります。例えば輪生、互生になることもまれにあります。種子の翼果も3個つくこともあります。左右の羽の角度を種の同定の一つにされている方がいますが、それずれ種、亜種、変種、品種にかかわらず、大きな変化がありますので頼らないほうがよいと思います。
 カエデの同定の場合、全くおなじものをもって同種、同品種とされがちですが、栽培品種ならともかく、自然品種で求めますと殆どが雑種、奇形種に成ってしまいます。自然品種であればあるほど大なり小なり変化があるのです。あるから自然種と言えるのです。このことは自然のものを季節を変えたりして沢山のカエデを見ることによって解決が出来ます。
 カエデを勉強しているうちに、これは自然種、これは栽培品種となんとなく分かるようになりましたが、逆になぜ区別をしなければならないのかと、疑問を感じるようになりました。特に園芸品種と名乗れば問題にされないこと、これはカエデに対する差別のように思えるのです。ただ蒐集家としては、斑入り、奇形、変形ばかりを集めたくなる矛盾もあります。全部をひっくるめてカエデとして見る事によって種の変異の幅、範囲が分かり確かな同定ができるのです。                                           (2000年1月改訂)


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