標本の作り方(ラベル)


 個人で使用目的がある場合は別として、生き物を山から頂戴してくるのだから、将来何かと役に立つように作成する事。(少しは気も楽になる)それには博物館にも収まるような、しっかりした標本を作るべきである。(これを証拠標本と言う)

台紙
一番よいのが中性紙だが、一般には上質紙 四六判全紙 135kg 8枚切り(新聞紙1頁の半分やや小さい目)

止テープ
和紙に片方ビニールの引いたもの(例、菓子の包装紙を細く切る)熱コテで押さえる。大きいものは台紙に穴を空け紐で縛る。紐は台紙裏で固定する。標本は止めても、止めなくてもよい。

ラベル
人の為に付けるので、国際的にも通じるようにすることが最低限の条件である。項目は出来るだけ少なく、正確に要領を得た記入を心得ること。
★ タイトルは日本の植物を扱うのでPLANTS OF JAPANでよいそうです。
★ Herb.は標本保存者の名前を書く。
★ NO.はどのように付けてもよ いが標本番号(フィールドナンバー)として取り扱う。同じ樹から採取し たものは同じ番号、群落自生の場合同じと見なされるものは、 同番号にする。(Isotype) 整理番号ではない。
★ Fam.は学名で□□科と□□属と□□種と書く。分からない場合は空白にしておく。後に分かった時点で書けばよい。
★ Japanese name は和名です。カタカナで書く。漢字はだめ。
★ Loc.は採取場所で、□□県□□村□□ その草木の周辺環境を書く。地図を使い緯度を書く、海抜 [alt.100m]も詳しく書く。(例えば1日に多量採取し た場合、採取した時点で場所なりの区分をしておき、ラベルは大野〜竜鎭渓谷 〜室生と名前、年月日の部分を数だけコピーしておき、採取した場所に○印を つけるとよい)
★ Leg.は採取者名です。ローマ字で書くとよい。
★ Dat は採取年月日 西暦で書くこと。月は英語で書くかアラビア文字で書く。10.Feb.1993が最良。
★ Det.は同定者名と年月日で、これが大切である。

ラベルの貼る位置
Aの場所に、標本所蔵者のラベルを貼る。ラベルは右端にノリを付けて貼るとよい。
Bの場所には、標本を頂いた時の提供者のラベルを貼る。
ラベルは一度張り付けた以上訂正をしてはいけない。
学名が違っていたり、変更になった場合、細いラベルに学名、同定者、年月日を書いて、CまたはDの
場所に貼る。同定者がそれぞれ違った学名を指示された場合全部貼っておく。それによって経過がわかる。
右上の袋には種子、花、葉など脱落したものなどを入れておく。袋はパラピン紙がよい。

カバー
 標本にはグループごとにカバーを使用する。カバーは新聞紙見開き4折りにして使用してもよい。出来れば台紙よりやや大きめのしっかりした紙の2枚折れを使するのが理想。カバーは左袋にすると、ラベルを見て捜し出すのに都合がよい。
カバーをグループごとに区分けする場合、@分類別に区分けする場合と、A地域別に区分けする場合と、Bアイウエオ順に区分けする場合がある。個人の場合で少くない標本の時点ではBの方法でもよいが、属内のものが離れ離れになるので不便である。Aの場合はノートにて整理するのがよい。理想は@で科別にするか属別にするのがよい。

保存について
 カビを生やさないためにも、湿度の少ないのがよい。(一般には二階が理想)着きやすい虫は、シバンムシ(一番怖い)、コナチャヌテ、シミ、ゴキブリなどがいる。防虫はビニール袋に標本とともに防虫剤を入れておく。殺虫は二流化炭素 CS を 5cc 器に入れ密閉した箱の中で、夏は1夜、冬は丸1日入れておく。ただし火気厳禁。その他に、BaCH がよいが、ボンベ売りなので一般には使用できない。
 以上は奈良シダの会にて、瀬戸剛先生が講演してくださったことを書き留めたものです。

標本ラベル参考見本
カエデ専用で使用した状態のもの。      

PLANTS OF JAPAN
 Herb. Masayosi Yano, NARA   NO.00001
 Fam. Aceraceae (カエデ科) Acer L.(カエデ属)
     Acer palmatum Thunb.

 Japanese name  イロハモミジ
 Loc.  奈良市法蓮町932 玩槭庭庭木
 Pre.  奈良県   Ait..   80m
 Lat.   N 34°41′E 135°49′
 Leg.  Masayoshi Yano Dat. 1.May1999
 Det.  □□□□氏 1999.Oct.25

上のカードの内、ホームに打ち込んであるもの。

PLANTS OF JAPAN
 Herb. Masayosi Yano, NARA   NO.
 Fam. Aceraceae (カエデ科) Acer L.(カエデ属)
 Acer

 Japanese name
 Loc.
 Pre.        Ait.       m
 Lat. N        E
 Leg. Masayosi Yano Dat. .
 Det. 

私は、Accessのテーブルで列に各項目を入れています。必要以上に入れております。
行に標本No.を入れております。
単語/用例登録に登録しますと便利です。
例、カエデ→Acerceae(カエデ科)Acer L.(カエデ属)
   いろは→palmatum(Thunb.)
できれば、種、亜種、変種、品種名を記憶させておくと便利。
 採取した場所も記憶させておくと便利。
例、りゅう→奈良県宇陀郡室生村〜大野寺〜竜鎮渓谷〜室生寺
かわ→ 川沿い    ぞう→ 雑木林の中
ひ→  [alt. m]  Det.で 7→ Jul.1999

Accessのホームで上記のラベルのように、項目を入れて、記入は自動的に記入されラベルを作れるようにできる。印刷はA4で8、10枚プリントになるように上下の寸法を決める。後で切り離せば書き間違いが生じない。
     


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